東宝ミュージカル「マリー・アントワネット」@東急シアターオーブ 観劇感想 2021.2.2.Tue.

シアターオーブ

東宝ミュージカル「マリー・アントワネット」@東急シアターオーブ 観劇感想 2021.2.2.Tue.

日本で2006年に世界初演され、その後ドイツや韓国など国外でも人気を博している作品です!『エリザベート』『モーツァルト!』などの大人気ミュージカルを生み出したミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイが作品を手がけています。
「マリー・アントワネット」の名前は広く知れ渡り、名前だけでも聞いたことがあるという人も多いと思います。そんな彼女の波乱万丈で壮絶な生涯が、ミュージカルを通して描かれています。

【ストーリー】
時代は18世紀のフランスは国王ルイ16世と、主人公である王妃マリー・アントワネットの統治下にありました。フランスの民衆たちは飢えと貧困に苦しむ中、マリーアントワネットは豪華なドレスを着飾って、贅沢な暮らしを送っていました。
ある日、マリーが参加していた舞踏会に突如マルグリット・アルノーという貧しい娘が現れます。彼女はマリーにフランスの貧困を訴えるも、相手にされることはありませんでした。ここから民衆による「フランス革命」が徐々に始まっていきます。

マルグリット率いる飢えた民衆は、国王夫妻を失脚させようと企むオルレアン公爵と出逢います。民衆とオルレアン公は、目的は違えど「国王夫妻の失脚」というメリットが合致し協力することに。彼らの思惑によってマリーアントワネットは嘘のスキャンダルを流されます。それをキッカケにフランス革命は加速し、国王一家は囚われの身に。

マルグリットは獄中のマリーアントワネットを世話役に扮して見張るように命じます。マルグリットはそのなかで、マリーアントワネットが王女として、人間としてどのような苦痛を味わってきたかを思い知ります。マリーに対して情を抱き始めたマルグリットでしたが、マリーは公開処刑となってしまいます。今まで王妃に対する憎しみを原動力にしてフランス革命を支えてきたマルグリットは、地位も、夫も、子供も、全てを奪われ、必要以上に痛めつけられている等身大の王妃を間近で見て、真の正義とは何か、この世界を変えるために必要なものは何かを、自分自身に問いかけるのでした。

詳しいストーリーは公式HPに掲載されています。歴史に基づいたストーリーですので専門用語が多々出てきます(ジャコバンなど)。世界史を専攻していた方にとっては懐かしい用語が盛り沢山だと思いますが、そういった用語がわからずとも楽しめると思います!しかしながら事前にあらすじを確認しておいたり、フランス革命に関して調べてみると、より作品を楽しめると思います!!!

【構成】

合計3時間(途中25分間の休憩含む)の2幕編成でした!

開演前後・休憩中はロビーで物販が行われています。普段使いしやすそうなグッズが多かったです!通販サイト「東宝モール」でも購入可能とのことでした。

【ピックアップキャスト】

マルチキャストのみ、上記のキャスト表が会場に掲示されています。私の観劇回はこちらのメンバーでした!

個人的にはマルグリット・アルノー役のソニンさんがMVPでした!!!貧困に苦しむ民衆を先導し、フランスを良い国に変えていこうと努力する姿。そして、国王一家の衰退後にマリーアントワネットと対話をすることで王女の苦しみを知り、自己に真の正義とは何かを問いかける姿。このようにマルグリットは物語の前半後半で行動や心境が変わり、ストーリーの変化そのものを表しているかのような役どころです。なんなら主人公のマリー・アントワネットより主人公感すらある役どころなのですが、マリーの存在感を殺すことなく、なおかつマルグリットの役回りもきっちり果たしている様子が伺えました。観劇者が感情移入しやすい役どころであると思いますが、ソニンさん自身ハマり役でお芝居も素晴らしく、役の力だけではない、観る人の心を揺さぶるパワーを感じました。「悔しさ」「悲しさ」の表現が特に印象的です。

【感想】
マリーアントワネットの「華」と、王家に対する憎悪を募らす民衆や敵集の「闇」。2つの要素によるコントラストがはっきりしており、緩急があって非常に面白い作品となっているように感じました。

演出でいえば、やはりマリーアントワネットが参加する舞踏会のシーンが非常に華やかです。巨大な回転セット上で繰り広げられるダンスはとても優雅に感じられます。
マリーは「ファッションの女王」とも呼ばれており、着用しているドレスはどれも華やか!作中ではドレスを選ぶシーンもあり、派手で豪華なドレスが続々出てきます!衣装費どれだけかかってるんだ・・・と心配になるぐらいゴージャス衣装がポンポン出てきますo(`ω´ )oお姫様の世界観が好きという方にとっては、かなり天国だと思いますよ!

ストーリー展開は史実に乗っ取っていながらも、登場人物の心情やエピソードが濃く、時代は違えど共感できるシーンが多かった印象です。当時のフランスの現状や、マリー・アントワネットの真実についてを知ることができました。ミュージカルを通して世界史の教科書を読んでいるかのような作品です(笑)
オルレアン公・大司教・ジャコバン・フランツ1世などなど、説明なしに出てくる登場人物や用語がありますが、それらを知らずとも楽しめると思います。スネ毛ちゃんは観劇後にもっとフランス革命について知りたくなりまして、これらのワードやフランス革命の流れをつい調べちゃいました!(笑)

フランス革命を目撃しながら、「真の正義」が一体何かを見つけ出す。そんなミュージカル観劇はいかがでしょうか!!!

【スネ毛ちゃん評価】
総合評価:★★★★☆

初心者にオススメ度:★★★★☆
演出も非常に豪華で、ストーリー展開も緩急があり、ミュージカルの華を楽しめる作品です!世界史について知識がある方は尚更楽しめると思います。公式ホームページのあらすじが非常に丁寧ですので、事前に読んで行かれることをお勧めいたします。

ミュージカルファンにオススメ度:★★★★☆
マルチキャスト枠が多いのでリピート観劇も楽しめると思います!オーケストラピットの関係上、確か6列目が最前列になっていました。それらも加味して、東宝ナビザーブから座席指定でチケットを入手してみてください(笑)下手席・上手席も見所多いです。

【公演期間】
[東京公演]
2021年1月28日〜2021年2月21日@東急シアターオーブ(東京・渋谷)

[大阪公演]
2021年3月2日〜2021年3月11日@梅田芸術劇場メインホール(大阪・梅田)

セット・衣装の豪華さは宝塚抜きだと日本一だと思います・・・!マリー・アントワネットの華と、闇に塗れたフランス革命をぜひ目撃して頂きたいです!!!

東急シアターオーブ ミュージカル『マリー・アントワネット』
フランス革命下の激動の恋と運命を描く、クンツェ&リーヴァイによる大ヒット歴史ミュージカル。『マリー・アントワネット』2021年1月28日~2月21日東急シアターオーブにて再演決定!

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